設計者からみた概算見積もりの考え方を見ていきます。
見積もりと設計はどちらもできなければ本来はだめなわけです。
しかし、現状は設計は設計だけ、見積もりは見積もりだけというのが現状です。
とは言うものの、設計はデザインやクライアントの予算に合わせたりするため
中々見積もりまで手が回らないのが現状です。
そこで提案として、家づくりの基本スペックは決めておくことをお勧めします。
基本スペックとはいわゆる工業製品が備えている性能のことです。
設計者の信念として、自分の設計に対する構造の安全性、耐久性、設備環境の性能、
シックハウス対策の仕様を最初に決めておき明示する。
そうすることでコストの確定部分が多くなり概算見積もりがしやすくなります。
予算を聞いてから住宅性能のレベルを決めることはやらないほうがいいですね。
自分の設計に対する信念をもって、性能、品質を守って予算内に収めることが重要です。
この考えにそっていけば概算見積もりがやりやすくなります。
概算見積もりをやるタイミングは基本設計が出来た段階です。
配置図、平面図、断面図、外観図、仕上表、仕様書があれば十分です。
概算見積もりといっても本見積もりと±5%の違いぐらいにするべきです。
これができるのが先ほど言った基本スペックです。あらかじめスペックを決めておくと
主要な部位、工種はあらかじめ決めているので、その部分の見積もりは早い。